2012年04月10日

めしばな刑事タチバナ

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めしばな刑事タチバナ (トクマコミックス)
 今回は原作坂戸佐兵衛先生、作画旅井とり先生のめしばな刑事タチバナです。

 「2012年自分を褒めてあげたいジャケ買いベスト1(個人調べ)」ではないでしょうか。
 今まで数々のジャケ買い(表紙買い)をし、そのつど一喜一憂し、それでもやめられないというだめな38歳ですが、このめしばな刑事タチバナをジャケ買いする自分の勇気を褒めてあげたい・・・

 ない。
 自分的にはないですね。
 内容がまったく伝わってこないこの題名。
 小太りなおっさんが口の端に米粒つけてどんぶりを食べているという表紙。
 レトロ感漂う絵柄。
 「このマンガがすごい!2012 第9位」という帯のあおり
 徳間書店出版
 
 ・・・あらゆる面で微妙。
 これに手を出すほど自分は暇をもてあましているのか!?
 他にやるべき仕事が残ってた気もする。

 それでもなぜか本屋でこの本の前を通るたびに、何か引っかかるシンパシー。
 あたりなのか?もしかしてあたりなのか?
 この間は信頼できるかもしれない!?(そう思ってよく外す)

 そして買ってしまいました。

 当たりです。
 超当たりです・・・1,2巻は(ちなみに現在5巻まで発刊されてます)。
 なので「2012年自分を褒めてあげたいジャケ買いベスト1」
 へうげものをジャケ買いしたときと同じくらい、自分を褒めてあげたい。

 まあ、長い枕はともかくあらすじを

 本庁から城西署に転属(左遷)してきた立花刑事は、取り調べに黙秘を続ける難攻不落の容疑者を、説得でも泣き落としでもなく「めしばな(グルメ話)」で落とす凄腕!?刑事。
 今日も立花刑事のC級グルメトークが取調室で炸裂する。

 ・・・よくわからないですか?
 そうですね、書いてる私も良くわかりません。
 そもそもあんまり事件の解決もしないし・・・

 これ刑事物とか、推理物を期待して買っちゃだめなマンガです(まあ、そんな人いないか)。

 警察、取調室、事件というのは特に必要なシチュエーションでもなく、用はタチバナ刑事が、持ち前のグルメ話(特にC級グルメ)をひたすらぶちまけるだけの話です。
 そもそもなんで設定刑事なんだろう?

 ただまあ、これが面白い。
 深いんだか、深くないんだか良くわからないけど、ただひたすらに熱いグルメトークは読んでいると腹がすいてくること請け合い。
しかもテーマが、吉牛だったり、カップ焼きそばだったり、袋入りラーメンだったりと、ちょっとコンビになりに走ればゲットできそうな食材ばかり。
 危険です。
 絶対深夜に読まないでください。
 間違いなく間食してしまいます。

 3,4巻当たりから、少しネタ切れ感を感じますが(それとも単に私の興味のある食材の話でないだけなのか)、それでも定期的に長打を放ちますし、1,2巻に関してはほぼヒット、時々ホームランというできのよさ。

 私のお気に入りの話は1巻の袋入りラーメン。
 さっぽろ一番をあえて「みそ」「塩」の二大スターを外し「しょうゆ」を攻める。
 「しょうゆ味は雑炊になってからの伸びがハンパじゃない」
 このタチバナ刑事の言葉に踊らされて、深夜にコンビニに走りましたね(一番中年がやっちゃいけないこと)。

 その他「人知れず愛していた餃子の王将がブレークして勝手に振る」「天下一品の”こってり”を愛するが故のあっさり童貞」など、くだらなくも面白い話が贅沢に詰め込まれています。

 グルメマンガだけど、私たち庶民に普通に手が出るネタ。
 それがめしばな刑事タチバナなのです。

 各話の最後に毎回のようにはさまれるタチバナ刑事のくだらないダジャレ。
 ・・・これいるのか?
と思いながら読んでいるうちに、なんともいえない愛着を感じ始めます(たぶん)。
 逆にないと、収まりが悪いくらいかも。
 なぜか笑介の「ズコッ」と同じ、中毒性を感じる・・・

 何はともあれ、「2012年自分を褒めてあげたいジャケ買いベスト1」だまされたと思って、一度ぜひ読んでみてください。
 特に一人暮らしを経験したことのある男性必読。
ただし、絶対深夜に読まないよう。
【2010年代青年漫画の最新記事】
posted by ダックス at 09:03 | Comment(0) | 2010年代青年漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月16日

ストッパー毒島

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ストッパー毒島 (ヤングマガジンコミックス)
 2カ月ぶりの更新で、ここは景気よくストッパー毒島、ハロルド作石先生の名作野球漫画です。

 ハロルド作石先生の野球愛! 選手愛!! パリーグ愛!!が存分に詰め込まれたこの作品。
 野球好きにはたまらない。
 野球好きでなくとも面白い。
 素晴らしい娯楽漫画ではないでしょうか。

 正直野球のルールよくわかりません。
 パリーグともなるとますますわかりません。
 それでも面白い。
 ハロルド作石先生は、本当に盛り上げ上手ですねー。

 おしいなー、何でおれ野球少年じゃなかったんだろう、とちょっと後悔したくなるような、(野球好きにはたまらない)小ネタ、小ネタ、小ネタのオンパレード。
 わかんないけど、スマップの中居君なんかが読むと、たまらない面白さなんじゃないでしょうか(知らないけど)。
 
 では、あらすじを

 剛速球を武器にプロ野球入りを目指していた毒島大広は、素行不良から野球部に入れず、乱闘事件をきっかけに高校を中退する。
 しかし敏腕スカウトマンの小暮の働きで、パリーグ弱小チーム京浜アスレチックスに入団し、ストッパーとして活躍しはじめる。
 次々現れる強敵を毒島はその剛速球でねじ伏せられるのか?
 弱小アスレチックスは果たしてリーグ優勝できるのか?
 そして、チック君の正体は…

 話の構成はBECKによく似ているでしょうか。
 
 才能はあるが、不遇な環境からなかなか開花できない主人公。
 それを支え、ときに食わんばかりの魅力を放つ脇役たち。
 挫折とそれを乗り越える爽快感。
 そして一気にラストに向かって盛り上がるストーリー
 オチはちょっとゴリラーマンチックだが、まあそこもまたハロルド作石先生の味っちゃー味ってことで。

 長さもちょうどいいんじゃないでしょうか。
 これより詰め過ぎてしまうと、最後の盛り上がりに欠けてしまう。
 これより長引かせてしまうと、中だるみが否めない。
 まさにジャストサイズ。
 そういう意味では、BECKはちょっと長すぎたかな!?とか思っちゃうくらいです。
 
 基本的に、ハチャメチャだけど、才能と運で最後は帳尻を合わせる、というタイプの主人公って、あんまり好きくないのですが(筋肉マンとか聖闘士星矢とかジリオンのJJとか)、毒島はなぜか愛せますねぇ。
 BECK同様、環境的不遇が際立つ成果、努力シーンと挫折シーンが嫌味でない程度に織り込まれているせいか。
 この辺のキャラクター作りもやはりうまいなぁと思うのです。

 スポーツ漫画は今一つという方も、食わず嫌いはいけません。
 これはスポ根じゃないんです。
 読んでいけば盛り上がること間違いなし、テンション上がる上がる。
 一大娯楽エンターテイメント。
 
 野球のこと知らない?
 パリーグのことよくわからない?
 そんなの関係ありません。
 
 ハロルド作石に外れなし!
 読まなきゃ損!
 徹夜必至の一気読み野球漫画です。
posted by ダックス at 21:35 | Comment(0) | 1990年代青年漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月06日

まりかセブン

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 今回は伊藤伸平先生のまりかセブン

 いい!すごくいい!!
 まだ一巻が出たばかりなのですが、あまりの良さにさっそく取りあげてしまいました。

 ちなみに帯のキャッチコピーは
 
 女子高生
 巨大変身漫画
 登場!!!!!
 
 …いろいろすげー
 
 今後がどうなるかわからない!?
 そりゃそうです、何しろ作品が良くても雑誌が廃刊になることだってあるんですから、どんなに名作だって、どうなるか…そうあのハイパードールのように;x;

で、あらすじ

何の変哲もないはずの女子高生、三條まりか。
しかし、彼女には大きな秘密が隠されていた!?
突如現れた怪獣が、街を破壊し蹂躙するとき、まりかは“まりかセブン”に変身して戦うのだ!!
行け行けまりか、地球の平和を守るのだー!!

 ってな感じです(背表紙まる写し)。

 まあ一般受けはしないかもしれません。
 いや、きっとしません。
 しないかもしれないけど…伊藤先生ファンにはたまらない作品ではないでしょうか。

 特撮ネタあり。
 わりとカワイイ美少女あり。
 ギャグあり。
 風刺あり。
 変態の先輩あり。
 
 これぞ伊藤先生の魅力満載、フルコース!

 うーん、毒マンガ!
 伊藤毒!!
 特撮にこめられた愛が、いい具合に発酵して出来た伊藤毒が、絶妙に効いているんです。

 でも、これ今の若い衆が読んでわかるのかな。
 面白いんですけどねぇ、R35?
 それくらいでないと、この面白さわかんないんじゃないかなぁ。

 でもいいんです。
 100万部売れなくたって、僕が楽しめればそれでいい。
 だって、こんなに面白いんですもの。

 みんなが読んで面白いエンターテイメント漫画!?
 そんなもん読みたきゃ、集英社いっとくれ!!
 あるよ、そういうのたくさん。
 
 どうでもいいですが、私的にかなりぐっときたツボ。

 「人形使いと牛丼」後編
 宇宙寄生体カリウスを海に落としてしまい、時間つぶしに現場に停車してあったフォークリフト?をミニカーよろしく転がして遊んでいるまりかセブン。
 カリウスが会場に突然現れ、驚いてフォークリフトを放り投げ、これが近くの倉庫天井に突き刺さり、地味に破壊するという、ストーリーにまったく関係ないボケ(ボケでもないんでしょうが)。
 正義の味方も、あれくらいのサイズになると、何の気なしに街を破壊してしまうんですね。
 
 うーん全盛期の椎名高志先生くらい無駄に書き込んである(わかりにくいボケが)。

 私が伊藤先生の漫画を初めて読んだのは小学生くらいの頃だったと思いますが、これだけの時間を経ても、当時と同じレベルの毒を維持している作家さんって、珍しいんじゃないでしょうか。

 伊藤先生とあさりよしとう先生くらい!? 
posted by ダックス at 20:57 | Comment(0) | 2010年代青年漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする